文化大革命
文化大革命は中国の後進性を体現した |
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文化大革命 ( プロレタリア文化大革命、略称は文革 ) は 1966 年に毛沢東が発動した政治運動であり、中国の政治・経済・文化等あらゆる方面に深刻な混乱と停滞をもたらした。その背景には、中国が米ソ2 超大国と対立するという緊迫した国際情勢があり、また それとリンクした毛の国内外の情勢に対する過剰な危機感があった。 「中国共産党簡史」によると、毛沢東の発動したこの”大革命”の出発点は資本主義復活を防止して、党の純潔性を維持し中国自身の社会主義建設の道を追及することであった。 ただ彼は党と国家政治状況に対して既に非常に大きな間違った固定概念に囚われていた。 |
発動の背景
結び この教科書では、文化大革命の要因を以下のように見ている。文化大革命そのものについては、それでいいのかもしれないが、しかしもう一歩突っ込んだ分析がほしいところである。なぜなら文革をどう見るかが、現在の中国を如何に判断するかにかかわってくると思うからだ。 「文革は毛沢東が起こした権力闘争とみなされることが多いが、それだけにとどまらない要素が複雑に絡んでいた 。 中国全土が 10 年にもわたり 動乱状態に陥ったのは、建国以来の社会主義建設が各方面において矛盾を蓄積していたからであり、民衆の不満が一気に爆発したのも一因であった 。」 中国共産党の「党史研究室」というところが、発行した「中国共产党简史」という本の中で、文革の総括に触れている。
10年にも及ぶ全国家レベルで犯した誤りの総括にしてはあまりにもお粗末ではないだろうか。毛沢東の個人的な誤りもさることながら、なぜその誤りを党として是正できなかったのか。党としての構造的欠陥を持っていたのではないのか。毛沢東をあそこまで祭り上げたのは誰なのか。長年にわたる失政にも拘らず、その真の原因を曖昧にし、個人的崇拝を強めた結果ではないのか。中国は歴史から学べと日本によく言う。しかし自らはどうなのか?襟を正すべきではないのか。誤りを認めることは本当に勇気のいることである。そのことにより予期せぬ事態を生むかもしれないことはよく分かる。だからこそここまで事が大きくなる前に、ここの事象が現れた時点で、真摯に総括し、誤りを是正することが不可欠だと思う。むかし、中国軍は人民の財産は鉛筆一本取らないという気高きモラルを具えていたと聞いている。それが今ではどこに行ったのだろう。 日本ももちろん過去に犯した過ちは率直に謝るべきである。口先だけではなく具体的行動に示すべきである。日中両国の真摯な態度が今何より求められるべきではないのだろうか。 今現時点で何をなすべきか? それは、直ちに過去の総括を真摯にし、今の政策と姿勢を少しずつ、是正して行くことではないだろうか。まずは一番分かりやすいのは、汚職、腐敗構造を改めることだろう。そうすることによって、中国の権威は高まり、アジアばかりではなく世界中の人々からもろ手を挙げて歓待されるようになるだろう。今の中国はそのように方向転換しても、国家が揺らぐような柔な状態にはないだろう。 |
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